私は、公認会計士として仕事をする傍ら、いつの日かスターウォーズのようにロボット達と仲良く共存する世界に憧れていた『ロボットオタク』であった。
だから、いつの日か、LLMがロボットという身体を得て、C3POやR2D2のようになる日が待ち遠しい。
という、AI業界では間違いなく異端児なので、今日は、アンソロピックを私なりに解析したい。
日本には、成城石井というプチリッチなスーパーマーケットがある。そこで売っているポテトサラダは、コスパ抜群だ。恐らく、このポテトサラダを不味いという人はほとんどいないと思う。
このポテトサラダ、1パック定額で売っている。私はキュウリが多めに入っているパックを探して買うのであるが、恐らく、このパッキングは5~10gくらいの差があるのではないと思われる。水分の蒸発もあるだろうし、具材の偏りがあるからだ。
もちろん、百貨店に行けば、成城石井よりも美味しいポテトサラダはたくさん売っている。そして、それらは、当然量売りである。
物価高の世の中で、ポテトサラダも値上がりしている。高ければ高いほど、数グラムの差も大きいのである。

成城石井よりも恐らく美味しいポテトサラダを量り売りをしている企業が、「うちのポテトサラダは日本で一番美味しい!きちんとグラム単位で売っているから誠実だ!」と、暗に成城石井を批判するようなことは絶対に言わない。
それは、聞いていて気持ちが良い主張ではないし、何より、ビジネスマナー違反である。つまり、一般大衆を顧客としているポテトサラダを売る企業は、結果的に顧客を差別的に扱うことに繋がる言動はしないのである。
対して、AI業界はどうか?
一般ユーザーが使えるLLMは2022年に誕生しているが、その後、多くの企業がLLMを商品化している。そして、一部の企業は、他社のLLMと比較して、「うちのLLMの方が優秀だ!」という主張が、普通に聞こえてくる。
しかしながら、LLMは、ユーザーのスキルに依存するので、優秀なLLMを使えば、誰でも優秀なアウトプットを出せる訳ではない。そして、一部の先駆者的ユーザーは、「新しいLLMを使ってみた。今までのLLM(または他社のLLM)とは違う、優秀だ!」と言う。
今のところ、こういう言動がまかり通る業界のように見える。
そして、アンソロピックのFable5になると、一部のユーザーは、「ほかのAIが少し馬鹿に見える」と言ったらしい。
それに賛同する人がどれくらいいるのか分からないが、もし、LLMを提供している企業が、今のまま、他社のLLMと比較をして自社LLMを優秀である!と明言することが当たり前である限り、AIは多くの大衆の潜在的反発を受けるのだと思う。
つまり、アンソロピックのポテトサラダは、キュウリの含有量が0.1g単位で正確に揃っているようなものだからである。
技術的な精度は確かに高いし、その点を私は否定しない。
ただ、どれだけ精度が高くても、それを“他社より優れている”と、企業自身と一部のユーザーが直接的に言ってしまうと、多くの大衆の反発を誘発していまうのである。
数日前、アンソロピックのミュトスに関して、アメリカ政府が外国人と外国企業が使うことを禁止して、世界中に衝撃が走った。
これを受けて、一部のメディアは、「アンソロピックはトランプ大統領に嫌われているらしい」と書いて、一貫して物議をかもしているトランプ政権に非があるかのように描いている。
けれども、それは違うのではないかと私は思う。
嫌っているかどうか、その真実は分からないが、少なくとも信用されていないのだと思う。
社会は、協業、協調、共存で成り立っている。どんな業界であっても1社独占というのはあり得ない。だから、ビジネスマナーとして、あからさまに他社を虐げる発言は、普通はしないのである。だから、単純に、アンソロピックは信用されていない側面があるだけではないかと思っている。

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