FDEが支える、“全員がヒットを打つ”AI新時代

進歩と変化が激しいAIであるが、今日は、FDE(Forward Deployed Engineer)の意義について考えてみたい。
今、私は公認会計士休業中なので、AIは一人で使っている。AIのレスポンスが遅くならないように、パソコンを買い替えて、腕と首が疲れないようにとキーボードも新調した。ちなみに、こういった環境整備は、地味にその後効いてくるので、経済的に可能であればやった方が良いと思う。

新しく買ったSurface Pro

さて、環境整備をして一人で使っていると、私個人の生産性の向上はおおむね3倍から5倍程度だと思う。私が不得手なイラスト作成やPPT作成ができてバイリンガルなスタッフ2名がいるような感じである。
しかしながら、この生産性の向上の最大の要因は、私がAIに慣れたことである。つまり、チャッピーやコピドラちゃんから必要な回答を得るのに必要な時間を短縮しているのは、他でもない私自身の慣れと鍛錬の結果である。

けれども、これは個人で使っている場合である。組織としてAIを活用する場合は、生産性の向上は、あくまでも組織として必要である。組織として必要という意味は、特定のAIが得意なスタッフだけが自由自在にAIを使うのではなく、AIによって効率性が生まれるタスクを全員がAIを同レベルで使えるようになることである。

つまり…
ホームランを狙う必要はなく、全員がヒットを打つ必要があるのだ。
加えると…
ホームランを必要とする業務ではなく、ヒットを打つことで効率性が上がるタスクを見極める必要がある。

AIが非常に得意な人は、自分の仕事を高速化する能力には長けている。しかし、その人のノウハウを、部署全体で再現できる形に落とし込むことは、別の能力である。
だから、FDEが必要になったのだと思う。この帰結は、企業が組織として成果を生むことが基本ミッションである以上、当たり前といえば当たり前である。

つまり、組織としては、

  • 個人ごとに使い方がバラバラ
  • 出力品質が揃わない
  • プロンプトの癖が混在する
  • AIが得意な人だけが高速化する
  • 組織全体の標準化ができない
  • “AI格差”が生まれる

半年前までの「とにかくAIを使いまくれ!」一辺倒だった時代は,こういった弊害を生んだのだと思う。

では、ホームランを打つ練習は要らないのか?と問われれば、それは違う。
ホームランを打てるようになるほど使い込むほどに、あなたはAIの癖が分かり、AIはあなたのことを理解するようになる。
つまり、AIでホームランを打つ練習は、これからは個人が技術を磨くプロセスになっていくと予想している。しかも、AIは日々進化しているので、そのプロセスは少し休むとあっという間に取り残されるリスクがあるという意味で、私たちは、これからも気が抜けないのである。

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