私は、日本人が現金決済を好む理由は、至ってシンプルだと思っています。
① 現金決済で特に不便なことや、嫌なことや損をすることがないから
② キャッシュレス決済をして、絶対的に得をすることがないから
つまり、日本は、未だに現金をたくさん持ち歩いても命の危険を感じることは少ないし、現金決済をして損をすることなどほとんど皆無なのです。(ポイントを集めている人の場合、グループ会社のカードであればポイント付与率が上がることもあるが、百貨店などは他社クレジットカードを利用した場合にはポイント付与がない場合が多いので、結局決済は現金の方が確実にポイントを溜められると思う)。
高額紙幣を使って嫌な思いをすることもないし(海外では高額決済で100ドル札を数枚使ったりすると、一枚一枚偽札かどうかのチェックをされてしまうし、中国では偽札が横行しているので、外国人はよいカモらしく偽札を掴まされてしまうことが多いらしい…)、実際のところ家計管理やお小遣い管理という観点では、「ある分(現金)しか使わない」というのが一番効果的なのであるから、それは、キャッシュレスが進まないのはある意味当然だと思っています。
ただし、それは、あくまでも個人レベル(ミクロ視点)のことであり、日本経済をマクロの視点で考えれば、莫大なATMの維持管理コスト、現金管理コスト、脱税による徴収ロスなどキャッシュレスの方が良いことは多々ありますが、あまりピンとこないのが島国日本の宿命かもしれません。
個人の懐に直接的に影響しないのであれば、馬の耳に念仏となってしまうのもしょうがない…と、どうして霞が関の官僚もっと効果的な施策を考えないのでしょうか?その点は、韓国を見習ってほしいと個人的には思います。
そして、そんなに現金が好きで投資すらあまりしない日本人には意外な二面性があるところが面白いですね。
時々いきなりギャンブルに走ります。
そして、時には、その二面性により、過度な投機を招いてしまうのです。
コインチェックのNEM流出事件で、一気に冷めたようではありますが、それまでは、特に20代や30代の若い人が、有り金をはたいて仮想通貨への投機(本人たちは投機とは思っていなかったかもしれないが)に夢中になっていたのには、結構びっくりしました(-_-;)
こんなコマーシャルで仮想通貨の売買を宣伝していたなんて信じられません!!
https://www.youtube.com/watch?v=kUNuuE12P3U
結局、投機(ギャンブル)で痛い思いをすると、「やっぱり現金が一番」と振り出しに戻ってしまうのかもしれません。
この二面性の原因の一つに、日本では、学校教育で子供たちに株式投資やお金の管理を教えないということが挙げられると思います。
日本人は、お金のことを堂々と話をすることはなんとなく恥ずかしいこと、下品なことだと思う傾向があるようです。これは、歴史的に儒教の教えがベースになっていることなど文化的に長く深い要因が複数影響しているので、なかなか意識改善は難しいことかもしれません。
アメリカでも、お金に関する教育については、色々意見があるようです。興味のある方は、こちらのサイトなどいかがでしょうか?
https://www.studentconnections.org/blog/why-is-money-management-education-important-for-students/
To be continued