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電車とバスで緊急入院?
翌12月1日、朝8時半に父のマンションに行くと、玄関に荷物の準備(ちゃんと出来ている!!)
『昨日”入院のご案内”に必要な荷物について書いてあったけど、ちゃんと入っているのかしら?』
ふと荷物チェックをしようと思った私。
でも、膵臓癌の疑いで緊急入院をする父。あまり神経に触ることはすべきではないだろうと思い直し…
私「お父さん、準備出来るなら行こう~(#^^#)」(明るいトーンを意識する私)
父「分かった!!」(意外と明るく落ち着いている父の声)
玄関に置いてある荷物は3つ。リュックは父に持ってもらい、ボストンバックと紙袋を私が持つことに…
私「お父さん、途中で具合が悪くなったら大変だから、タクシーで行こうよ」
父「電車でK駅まで行ったら10分おきにバスが出ていて、そっちの方が早いんだよ!!」
私「($・・)/~~~ えっ…」
確かに、N大病院は交通の便が良くない。でも、お腹も張っているというし、今日は土曜日だから道もそれほど混んでいないはず。タクシーで行った方がいいはず。
父「大丈夫大丈夫。昨日、電車とバスで帰ってきたから」
私「(^_-)-☆」
(緊急入院にバスを使った…(._.))
こうしても、電車とバスを乗り継いで着いたN大病院。
父「薫、昨日の夜遺影写真に使える写真がなかったから、天気も良いしここで写真を撮って!!」
私「えっ??写真??( 一一)」
父「そういえば、お父さん人生の中で入院するのは初めてだなぁ~」
とのんびりしている父。ここで写真を撮る不思議な親子…(-“-)
これが大病院の仕組み
父「入院手続きは地下1階だから~」
とスタスタ元気そうに歩いて行く父。
N大病院は、近隣で一番の大病院であり、かなり遠くから入院に来る患者も多いです。
家族総出で付き添いで来たと思われる家族もちらほら。でも、私達親子のように元気そうに話している家族は余りお見受けしない…(当たり前か(-“-))
N大病院入院手続き
① 入院手続き⇒②浴衣やタオル等の利用手続き⇒③入院患者へのヒアリングと書類確認⇒④入院病棟からのお迎え⇒⑤入院病棟で入院⇒⑥看護婦さんからの説明⇒⑦採血や血圧などの基本検査の実施
とにかく複雑に続く入院手続き。父は⑥辺りから飽きて来て、全然話を聞いていない様子。
代わりに真剣に話を聞く娘に、
父「おーい、お父さん、スリッパ忘れたから今日中に家から持ってきて!!」
私「(^_-)-☆ ($・・)/~~~あの…、お父さん」
どうやら荷物をほどいているらしい。
そして、なんと!!荷物の中からリンゴが出てきた!!
と思ったら、主治医の先生がやってきて、
「Araiさん、とりあえず点滴して、落ち着いたら検査に入りますから」
(やはり、膵臓癌の疑いが濃厚らしい)
ようやく大人しくなった父を置いて、娘はスリッパと半袖のシャツを取りに帰ることに…
N大病院入院1日目
決して交通の便が良くないN大病院なので、娘としては、万が一、夜や早朝に呼び出されることも想定して、帰りはバス⇒電車ではなく、電車の駅をショートカット出来るタクシー⇒電車のルートを利用して、同日再び、父が指定したスリッパと半袖シャツをもって病院に…($・・)/~~~
私「お父さん、スリッパ持ってきたよ~」
父「・・・」
そ~っとカーテンをのぞき込むと、気持ちよさそうに寝ている父。どうやら、昨晩は、月曜日出すゴミの整理と、部屋の中をざっと掃除をしたらしい。
私「お父さん、スリッパおいて行くからからね(-_-;)」
二度も荷物を持って朝早くから病院と家を二往復。
かなりヘトヘトになっているのは私で、父は睡眠導入剤が点滴に入っているのか、昨日寝不足だったせいか、気持ちよさそうに寝ていました。
『入院って、患者本人より家族の方が疲れるのね・・・( 一一)』
その夜は、早々にベッドに入って爆睡した私でした。
To be continued