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父は膵臓癌
皆さんも、家族や友人などが癌に罹ると、まずは癌闘病ブログなどで必死になって情報を集めようとしますよね。私も父が膵臓癌(しかも末期)と分かってから、ネット検索をして、情報を集めようとしました。
色々努力はしたけれども、結論は、『見つかり難い癌の場合、癌が見つかる状況は一人一人違う』ということでした。そして、それは突然前触れもなくやってくるようです。
父は、私が住んでいるマンションの道路を挟んで向かいのマンションに10年間住んでいました。いわゆるスープが冷めない距離 😛 というものです。
父がそのマンションに住むようになってから、毎日曜日は父が作る夕食を、海外出張などがない限り欠かさず一緒に食べていました。
毎週定期的にごはんを一緒に食べることで、父の食欲や体調、生活ぶりは継続的に見ていたわけですが、歳相応に老いていっていたとはいえ、父は昨年12月1日緊急入院をする3週間前までは、ごくごく普通に私と同じくらいの量のごはんを食べていました(^_-)-☆
逆算すると、亡くなる3か月前です。亡くなる3か月前まで豚カツを美味しそうに食べていた膵臓癌の方は、ネットで調べる限り‥‥一人もいませんでした。
『膵臓癌は、症状が出難く、見つかった時にはかなり進行していることが多い』と言われていますが、父はまさにその典型でした。
振り返れば、ギリギリまで好きな物を好きなだけ食べられていた父は、きっと幸運だったと思います。
最初の異変~腹痛~
2018年11月11日の日曜日、夕方に父の家に夕ご飯を食べに行くと、珍しくメニューがシチュー(^_-)-☆
私『珍しいね~、シチューなんて』
父『お腹の調子が悪くて、この間内視鏡検査受けてきたんだけど、腸が炎症を起こしていたらしくて、少し消化の良いものを食べようと思って』
といって、父から渡された内視鏡検査をした病院からの指示書。
確かに、父の言う通り、大腸が炎症を起こしていたので、消化の良いものを食べるようにと書いてあり、処方されていた薬は整腸剤でした。
整腸剤が処方されるくらいの炎症なら、大事ではないのかな?と、シチューをパクパクと食べている父を観ながら一安心した私。その時の私の頭の中に、『癌』という文字は有りませんでした。たぶん父も同じだったはず。
(父の血液検査の結果は必ず目を通していた私。
心配なのは軽い貧血だったことくらいでした)
2回目の異変~便が出ない!!~
一旦はカレーを食べられるまで良くなった腸の炎症でしたが、2週間後には、『なんだか、お腹の調子がまた悪い‥‥(-“-)』と少し心配そうに言う父。
その日曜日のメニューはまたまたシチュー…
かと言って食べられないわけではない父を観て、なんとなく頭の中に『癌』の一文字が浮かんできたけれど、頭がしっかりしていて病気に敏感な父なので迂闊な言葉は今言うべきではない(´・ω・`)
私「病院変えたら?」
父「もっと大きい病院への紹介状書いてもらったから、明日その病院に行ってくるよ」
こうして、11月の最終週は、毎日病院に行っていた父。
比較的近くにある総合病院で、CTスキャン(造影剤なし)を撮ったところ、膵臓の辺りに影があると言われて、初めて『癌の疑いがあります』と言われた父。
その日は、私は海外から依頼されていた仕事が一段落して、ようやく観ようとおもっていた『ボヘミアン・ラプソディ』を観に行っていたところに、父からの電話。
『お父さん、膵臓癌らしい』(-“-)
映画を一応観終わり、父のマンションに行くと、何故か父はパソコンの前に座って電話で話をしている様子。
私「何しているの?」
父「Windows10のアップデートをやっているから、代わりにやって」
($・・)/~~~($・・)/~~~
何故、癌かもしれないと言われて帰ってきて、Windows10のアップデートなんてやっているんだろう??と面喰った私。
(今は私の家に置いてある父のPC。几帳面にカバーが掛かっているのは父の性分)
その日は11月月末なので、有料サポートを解約しようと思ったらしい。
膵臓癌かもしれないと電話してきた時には少し動揺しているように感じたけど、どうやら、明日の緊急入院を前に、散髪にも行って来たらしい父。
深刻なのか、深刻じゃないのか?
父のテンションに合わせて話をしないといけないと思いつつも、正直言って全く分からなかった父の行動。
親を癌で亡くしたお話はたくさん聞いてきたし、ドラマとかでも見てきたけれども、『事実は小説よりも奇なり』とは良く言ったもの。
我が家の父の癌闘病は、こうして、Window10のアップデートから始まりました。
続きは、
N大病院に入院
To be continued