皆さん、こんばんは!
私は、現在バンコクです。
バンコク中心部ではキャッシュレスが日本より進んでいると聞いていましたが、改めて見ると、駅やデパートに置いてあるATMの数は日本よりもかなり多いような気がします。
(道路沿いに自動販売機のようにあるATM)
キャッシュレス(=タイにおいては、経済力の上昇によるクレジットカード等の保有率の上昇という要因があります)と共に、タイ、特にバンコクでは経済成長の恩恵で可処分所得そのものが上昇している所が日本と決定的に違うということですね。
つまり、キャッシュレスが浸透する以上に消費力が向上しているということです。
これからまだまだ国としての経済発展が望める国は希望で満ちていますので、当然、貯金よりもお金を使うという選択肢に傾きます。
日本もかつて昭和の時代の高度成長期はそうでした。
現在、日本のキャッシュレスの浸透が進まない理由には、根源に「節約」の精神が浸透していることも大きな要因として挙げられるでしょう。
さて、日本においてキャッシュレスが進まない理由の一つにポイントを愛する国民性を挙げています。この点については、このブログを読んでいらっしゃる方たちは既に認識をしているかと思いますので、英語ブログで述べた各論は以下の通り簡略化します。宜しければ英語版を参照してください。
https://youcanknowit-tech.com/2018/05/05/seven-wonders-of-japanese-on-payment-and-cash-5/
1. 複数のポイントを優位に集めるために、結局現金を使う確率が高くなってしまう。
2. 特定のポイントを集めるために、そのアライアンスが発行しているクレジットカードを使っていると、そのアライアンスでないお店でそのクレジットカードを使うと、あまりメリットを感じないために、結果的に現金支払いとなってしまう。
3. お財布に、たくさんのポイントカードを入れるために、物理的にクレジットカードやデビットカードを入れておくスペースがなくなってしまう。
そして、「今ならポイントが50倍!!」という広告に踊らされて無駄遣いをした人の中には、ポイントアライアンス企業が発行したクレジットカードに対する不信が高まり、結果的にクレジットカードすべてを否定するという結論に達することもあります。
ところで、10万円の買い物に対して、10%の値引きと10%のポイント付与では、どちらが得だと思いますか?同じだと思っていますか?
回答は、ネットで検索をすれば計算根拠を示して分かり易いサイトが沢山ありますので結論だけ書きますが、値引きです。
幾つも説明をしているサイトがありますが、私はこの「プレジデントオンライン」の説明が心理学的アプローチも含めて分かり易くて良いと思います。
http://president.jp/articles/-/16870
このプレジデントオンラインでは、10万円の買い物に対して10%のポイントは結局11万円の買い物をすることになると書いてありますが、実際には、ポイント分だけで買い物をする人は極めて少数派で、大半の消費者は「11万円+α」の買い物を、そのポイントの発行店やポイントグループで利用することになります。ポイントを発行する側は、その+αの買い物の囲い込みのために値引きではなく、ポイントを発行しているということになります。
経済学で不確実性の理論というのがありますが、今貰える10万円と1年後に貰える12万円のどちらを選ぶとかと聞くと、日本人の大半は今の10万円を選ぶそうです。
それに対して、ポイントに関しては不確実性のリスクを厭わないで貯めることを好む日本人の習慣が確立していることは興味深いことです。おそらく、これは、日本人の貯金が好きであるという側面の一つの現れかと思います。
To be continued