皆さん、こんにちは
我が家のアレクサによると、3月は毎日1分ずつ日が長くなるそうです(#^^#)
『でも、朝はまだ寒い』
さて、CoincheckのNEMのハッキング事件は金融庁により行政処分もかなり厳しく行われており、Fintech業界全体に相当の衝撃だったように感じましたが、株式市場は、相変わらず米国を筆頭に海外動向に振り回されています
「仮想通貨が決済手段として認知されるためにはまだまだクリアすべき課題は多い」
という発言が目立ちましたが、実際はどうなのでしょうか?
皆さんはどう感じていますか?
仮想通貨がきっかけになって株式市場で注目を浴びて、日経CNBCの朝エクスプレスで、「へえ~、そんな名前の会社あったんだ~」
という会社が取り上げられることも多くなってきました。
その中で、『CAICA(2315)』という会社を聞いたことありますか?
仮想通貨がキーワードになって、朝エクスプレスでコメントされた会社です。(一応)公認会計士の私は、一瞬耳をダンボにして聞き入っていました
『会社買収の対価の一部である6000万円を同社が発行したCAICAという仮想通貨で支払うこととなり、同額の6000万円の特別利益を計上することになりました。』
皆さんは、この会計処理をすぐに理解できますか?
私は、恥ずかしながら、一瞬何のことか理解できませんでした・・・・
だいたい、申し訳ないけど聞いたことがない会社ですし
Coincheckのこともあり、タイラーさんが冷静に事業家としてビットコインの可能性を説いているのを聞き、私も公認会計士らしい検証をしてみようと思いました。
株式を公開している会社は、HPに必ず投資家情報というものがあります
ここをクリックすれば会社を理解する必要な情報はおおよそ手に入ります(*^▽^*)
BUT
聞いたことがないような会社であれば「会社情報」というところも必ず読みましょう
設立はいつか、どのような事業をやってきたか、本社はどこか、取締役(特に社外取締役)は何人いるか等々、こちらの方が投資情報の有価証券報告書を読むより簡単に把握できますよ~
ということで、私も両方つぶさに読んでみました。
公認会計士として監査をする側と、会社の立場でこのような開示情報をマネジメントした経験の両方を鑑みて、どんな項目をどれくらい丁寧に書いているかで、その会社の姿勢というのが見えてきます。
CAICAという会社は、HPに開示している情報はとても丁寧で細かく開示していると感じました。でも、昨今の仮想通貨ブームを大いに活用しているなあとも感じました。
ということで、株式市場では??
(一応)公認会計士であり、仮想通貨への投資をするほど度胸はありませんが、株式投資は嗜んでいるので、とりあえず、Yahoo!ファイナンスを開いたら、ここでマーカーで〇を付けている項目は必ずチェックしてくださいね
なんか、このまま書いていると、いつまでもいつまでもブログが終わらないような気がしてきたので、分析フローは端折りますが・・・・
(結論)
『昨今の仮想通貨ブームに乗って、出来高が活況ですが、PBRが割高で、配当金も出ないようですので、安定志向が強い投資家向きではないようです。また、売買単価が低いので、大きい出来高は、デイトレーダーに依存している可能性が高いですので、理論的根拠ではなく思惑で上下する可能性を否定できません。』
さて、6000万円の特別利益の理由ですが、適時開示を過去にさかのぼって読んでいったら、こういうことのようです。
『自社のブロックチェーン技術で開発したCAICAという仮想通貨の数年前に当時の株主に無料で配りました。その時は、この仮想通貨に市場性が出来ることも、売買ができる保証も、会社が書いとる保証も一切付けていませんでした。つまり、自社のエンジニアを使って(人件費として経費に落ちている)開発したものを、サーバー内(もちろんセキュリティには気を付けるだけの技術はお持ちの会社です)に置き、それを株主に配った後、時を経て市場性を持つに至っているが、当初のいきさつから、資産には計上されず、経費で落とされているので、結果として簿外資産になりました』
”簿外”
と聞くと、何かいけないことをしたように考えてしまう人が多いかもしれませんが、一連の経緯を考えると適切な会計処理と思われます
いや、しかし、毎日の株式市場ですが、為替相場と米国の株価に影響されるのは当たり前ですが、いまや、『仮想通貨と共に踊っている』と言っても過言ではないかもしれません