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EC利用時の決済方法は何ですか?
皆さん、こんにちは!
さて、ちょっとした思い付きから、日本人の決済や現金に対する価値観などを「Seven Wonders~日本人あるある~」と称して、シリーズでブログを書いてみました。
このシリーズを書いて一番良かったことは、ワードプレスの使い方にすっかり慣れたことです!!
さて、「日本人あるある」シリーズの最後は、ECで買い物をした時に、クレジットカードを持っているのに代金引換で支払う人がかなりいるのは何故か?ということを取り上げてみたいと思います。
ECサイトを利用する時、皆さんはどの決済手段を使っていますか?
おそらく、複数の決済手段を使い分けていると思います。
私も、リピートで使っていて、そのECサイトにクレジットカード情報を登録をしておいても大丈夫だと判断した場合はクレジットカードを使っていますが、未だにコンビニ払いを使っているものもあります。
日本のコンビニ払いは、本当に便利だと思います。
24時間営業で、嫌な顔一つされず、たいていの場合はそれほど待たされずに支払い手続きが出来ます。
日本のコンビニ払いは世界に誇る利便性があると思います。
けれども、実は私は一度も代金引換払い(いわゆる代引き)を使ったことがありません。
ということで、これは廃れつつある決済方法かと思い調べてみたのですが、意外と多いのです。
ecbeing社という会社のHPには、ECサイトの決済をどうするべきかについて分かり易くかいているのですが、そのサイトによると、未だに代金引換は、2番目に多い決済手段となっています。
https://www.ecbeing.net/contents/detail/7
なぜ代引きを使うのか?
「どうして??手数料を取られるのに??」
と思うのですが、やはりそこには色々な理由があるようです。
幾つかのサイトを見たり、友人に聞いてみたところ、集約をすると以下のような理由のようです。
① クレジットカード情報は絶対に登録したくない(情報漏洩のリスクと、何か悪意で利用されてしまわないかという潜在的な不信感)。
② かといって、コンビニ払いはわざわざ払いに行くのが面倒で、つい忘れてしまう場合がある。
③ コンビニ払いも後払いなので、言ってみれば借金の一種(つまりクレジットカードによる支払いと同じと言うことです)であり、早く精算したい。
④ けれとも、商品を見るまでは支払いたくない。
⑤ 結果として、商品の到着時に支払う代引きが一番安心である。
という感じの理論展開のようです。
さて、この代引きという決済手段ですが、海外ではあまり聞いたことがありません。
だいたい、「代引き」って英語でなんというのか?と最初は調べたくらいです。
調べたら「なんだ~」と気が抜けましたが、「Cash on Delivery」です。
果たしてこの「Cash on Delivery」は海外のECで活発に活用されているのでしょうか?
アムステルダムで(Money20/20の会場で)聞いてみたいと思っています。
日本の悪しきカード決済慣行のせいなのか?
ところで、このトピックスを調べていて知ったのですが、ECでの決済方法において、クレジットカードが占める割合は頭打ちとなっており、むしろ減少しているそうです。
その理由は、もちろん、デビットカードやプリペイドカードを持つ人が増えてきたということもあり、分散してきているということが一因のようですが、特に若い人達の間では、クレジットカードをECに使うことに抵抗感があるようです。
ECや電話料金や電気料金などで、毎月同じ日に同じサービスに対して支払いが発生する取引があります。カード業界ではリカーリングRecurringと呼ばれていますが、このリカーリングを処理するにあたり、日本のカード決済業界のやり方とプロセッシングシステムは海外と比較をして独特です。
具体的にいうと、ブランドカードは、通常その決済をする時、「その決済額を支払うだけの与信又は利用可能残高があるかどうか?」を確認する電文を送ります。業界では、オーソリと呼ばれているものです。Base1とも言います。
リカーリング取引をブランドカードで処理をする場合、クレジットカードの普及が進み、デビットカードやプリペイドカードが長く普及しなかった日本では、このオーソリを2回目以降省略するのが当たり前だったのです。
最近は、状況が変わって来ていますが、このオーソリを送らないことによる弊害は意外と深いと感じています。
ECでの買い物は、返品率がリアル店舗よりも多いので、カード決済に際してオーソリを送ってから二度目に送る決済電文(Base2)を送るまでの期間を長くとっている会社がかなりあります。
また、リカーリングでは、オーソリを送らないので、月に1回まとめて取引の決済を送る会社もあります。
このようなことをカード会社がするとどういうことになるかというと、カードホルダーの利用明細上は、「自分が実際に買ったと思っているタイミングと、決済のタイミングのラグが不自然」となることが多々あるのです。
この辺りも、クレジットカード不信の一因ではないかと思います。
なお、Base1とBase2について日本語で説明をしている良いサイトが見つかりません。
英語ですが、このサイトは分かり易いです。
What is BASE 1 and Base 2 with respect to Card transaction authorization request?
なお、デビットカードやプリペイドカードでは、このタイムラグが起こる可能性は低いです。仮に起こっても、オーソリがカード発行会社に届いた段階でカードホルダーにその通知をしているので、クレジットカードのようなタイムラグに対する違和感を感じることは少ないです。
さて、「Seven Wonders~日本人あるある~」シリーズはいかがでしたでしょうか?
これからFintechが進む中で、色々な変化が起こると思いますので、今後も思いつく事象があれば取り上げていきたいと思っています。
To be continued