5つ星ホテルでクレジットカードを!!

5つ星ホテルでクレジットカードを!!

皆さん、こんにちは!!
今日明日と、海外旅行に行かれた方たちの帰国がピークになります。
空港に着くと、その国の匂いがしますよね!
日本ならお味噌汁、韓国ならキムチ、アメリカでは甘い石鹼の匂い(甘いお菓子という人もいますが)…覚えていませんが来月行くオランダはチューリップでしょうか?

さて、私にはクレジットカードの威力と魅力に魅せられた決定的な経験があります。
『5つ星ホテルでクレジットを!!』
(一応、「ティファニーで朝食を」をもじってみました)
私の経験では、もし5つ星ホテルに泊まる機会があるのならば、しかも、それが4、5泊以上の長期滞在であれば、ぜひ、ステータスが高いクレジットカードを使って欲しいと思います。
ネットでは、「お得なクレジットカード」や「お得な年会費無料のクレジットカード」について書いているサイトが沢山ありますが、クレジットカードのステータスが威力を発揮する場面はたくさんあります。クレジットカードの選択基準はポイント付与率や年会費が無料であることだけではなく、支払う年会費に見合った経験が出来るクレジットカードという基準もあることを頭に入れておいて欲しいと思います。

初めての海外出張

(私の初めての海外出張はここです。どこか分かりますか?)

 

 

 

 

 

 

 

 

それは、もう20年以上前のことです。
当時、私は、公認会計士二次試験に合格をして2年目、今は制度が変わってしまっていますが、当時は三次試験に受かる前は、会計士補と呼ばれていました。

入社した監査法人は、監査法人でありながらベンチャーで、株式公開を得意とするRisk Takeを良しとする積極的な(でもお金はあまりない)中堅監査法人でした。
入社の時、「英語が出来ます!!」とPRして入社したことを忘れかけた頃、「荒井さんは英語が出来るんだよね?今度、うちもグローバルネットワークな監査法人グループに加盟するから、その交渉業務の窓口をよろしく!!」と、軽く業務命令をしたのは当監査法人の創業者にして代表者のS先生でした。

入社2年目の会計士補に、グローバルネットワークに加盟する交渉窓口を任せるところは、今思えばまさにベンチャーの乗りです。
そして、私の平和な会計士補の毎日が一変しました。
当時は、海外とのやり取りはファックスです。先輩の公認会計士から渡された監査法人のグローバルネットワークに関する書類に何度も目を通して、「英語で書くビジネスレター」なる本を自腹で買ってがむしゃらに交渉窓口という仕事をこなし、運よく、当時世界で8番目ぐらいの大きさのグローバルネットワークに加盟出来る見込みとなり、『代表者の最後の面談』なるところまでこぎつけました。

『代表者の最後の面談』って私関係ないよね?
そう思って、ホッとしていた時、上司から土曜日の朝に電話がかかってきました。
「荒井さん、(当然)パスポート持っているよね?」と有無を言わせない問いかけに、本能的に持っていませんと答えようとしたのですが、口は勝手に「持っています」と答えてしまいました。
そうです、最後の面談に行く代表者が、私の直属の上司に、「荒井さんも一緒に行って貰った方が良いよね」と言ったのです。
私は入社2年目のぺーぺーの新人、面談のためにLAに行くのは、S代表と大阪事務所の代表者、つまりトップ1とトップ2です。私はパニックになり、上司に必死になって取り消してもらえるように懇願しました。
席で懇願する私の声がS代表の耳に入ったらしく(私の声が大きい…)、いつの間にかそばに来ていました。
「荒井さん、一緒に全日空のビジネスクラスに乗って、5つ星ホテルに泊まろう!!記念すべき加盟の瞬間に立ち会いたいでしょ!!」と、ウキウキしていたS代表の顔は忘れられません。
「いいえ・・・」という雰囲気はなく、こうして、私は、分不相応なビジネスクラスと5つ星ホテルに泊まるというビジネス人生初めての海外出張となったのでした。

幾つクッションがあるか数えてみよう!

 

 

 

 

 

 

 

S代表はとても親切で気が利く方です。初めて乗ることになるANAのビジネスクラスの搭乗を前に(私は禁煙席、S代表は喫煙席のため席はバラバラ)、機内で別れる時に、「荒井さん!!席に座ったら、シャンパンとオレンジジュースが出てくるからね!それをミックスしてミモザにして飲むと美味しいよ!」とアドバイスを受け(⇒その後、食事のサービスを受けている時、CAの方から「優しいお父様ですね」と言われました)、食事が終わって少しだけくつろいでいた時に、「はい、これ。睡眠薬。時差がきついから眠れないと思うから使いなさいね!」と至れり尽くせり・・・
けれども、私は、「加盟のための最後の面談」に緊張をして結局機内では眠れませんでした。

ホテルは、ビバリーヒルズに近いところにある5つ星ホテルでした。
支払いはS代表のクレジットカードでまとめてするらしく、チェックインの時に、私は「ここにサインだけして」と言われて、言われるままにサインをするだけでした。
部屋に入ると、クッションが部屋中にあるテレビに出てくるような高級なお部屋、慣れない私は、結局、2泊目まで良く眠れませんでした。眠れなかったので、部屋に幾つクッションがあるか何度も数えたのは我ながら微笑ましい思い出です。

そして、「最後の面談」を無事終えて、アジアパシフィックメンバーとの会食も終えて、もう1泊したら、帰るという時、S代表が突然言い出しました。
「私とO先生(大阪事務所責任者)は、仕事があるから明日帰らないといけないけどね、荒井さんは、残って少しゆっくりしなさい!せっかく来たんだから。航空券は帰国便の変更が出来るチケットだから(後から知ったのですが、なんとノーマルチケット)、T君(当時の私の上司)に相談をして日曜日帰れば良いでしょ!!」

それを聞いた瞬間、3日間の時差ボケと寝不足を一瞬で忘れました。

これは、私がその監査法人を辞めてから、何人もの同僚から聞いたことなのでお世辞でなく本当だったのだと思うのですが、S代表と(すっかり元気になった)私でバーで飲んでいた時、「荒井さん、この加盟はもしかしたら社員(企業で言うところの取締役です)はみんな反対するかもしれないけど、今加盟しなければ、うちのような小さい監査法人はどこかに吸収されてしまうかもしれないんだよ。会計基準も国際会計基準や米国会計基準をどんどん取り入れなければならないからね。だから、加盟が決まったことは私の会計士の人生の中で3本の指に入る嬉しいことなんだ」と、真顔で聞かされた時、私は、「この人は公認会計士である前に、創業者なんだ」と感じたのを良く覚えています。

そして、(もう20年以上経っているのでブログで書きます)「はい、これ。少ないけど何か好きな物買いなさいね。歩いて10分ぐらいのところに有名なショッピングモールがあるでしょ?」と300ドルを下さったのです。

翌日、早々に空港に向かうS代表とO先生を見送るためにロビーに降りた私に、加盟することになったネットワークのLA事務所の日本人の人とS代表が、フロントで何かやり取りをしていました。LA事務所にいる日本人は当然ですが英語はベラベラなので、私には断片的にしか聞き取れませんでしたが、「you can charge all to his card for her until she check out.」と言っていました。

クレジットカードは信用の証

全部の手続きを終えて、タクシーに乗るためにドアに向かうS代表から、「僕のクレジットカードで、荒井さんがチェックアウトするまでにこのホテルで使った分は全部支払うようにしたらからね。サインは、最初に登録したサインをすればよいから。分かった?」
「分かりました」と言い、去って行ったタクシーを目で追いながら、実は、当時の私は全然分からなかったのです。
・なぜ、カードを持っている人がいなくなっても、そのカードで支払いを出来るのか?
・そのカードはS代表のものなのに、どうしても私のサインで良いのか?

それまでの私の生活の中では、クレジットカードは、比較的高額なものを買う時に使って、翌月銀行口座から引き落としてくれるものという認識しかなかったからです。

S代表が持っていたクレジットカードは、多分アメックスかダイナース(当然ゴールド)です。
そのホテルの近隣に事務所を構える世界的に名が知れた国際的な監査法人に仕事で来ていることは、そのホテルを良く使うとLA事務所の方から聞いたので、ホテルの人も分かっていた事でしょう。
当然ですが、S代表とO先生は高級なスーツを着ていましたし、私も持っていたスーツの中で一番高いスーツを持って行きました。当時の値段で10万円近くしたので、かなり背伸びして買ったものです。

そのすべてを背景に、S代表のクレジットカードは、S代表がいなくなっても、私がそのホテルで快適に過ごせるようにホテルのスタッフの人たちが気遣ってくれて、すべての支払いをしてくれる信用の証だったのです、
「クレジットカードはその所有者の信用の証」であると、その仕組みやカードブランドの違いなど、カード事業を深く知るようになるのはその約15年後のことです。

S代表たちが乗ったタクシーが去って行った後、私は、代表から頂いたお小遣いを握り締めて10分ほど離れたショッピングモールに買い物に行きました。
社会人になって、親族以外からお小遣いを貰うことがあろうとは夢にも思っていませんでした。その300ドルの有難さは、300ドル以上の価値だったと思っています。
そのお金には、S代表の思いが入っていたからだと思います。

「本当のクレジットカードの使い方と威力と、現金の有難さ」が骨の髄までしみ込んだのは、この時でした。
その後、その監査法人を辞めて、フリーとなって色々な経験を積む中で、クレジットカードが信用なんだということを実感する経験を幾つもする中で、私は、「ポイント付与率が高いことがクレジットカードの良し悪しではない」と思うようになっていきました。

振り返れば、この時の経験が、私をカード決済事業や金融事業の核となる信用という概念に興味を持つ原点だったかもしれません。(懐かしい会議の後の写真です、若い!!)

 

 

 

 

 

 

 

To be continued

大学卒業後、官僚として働く。NYに遊びに行った時、ウォール街をぶらついていた時の軽い閃きから、公認会計士を目指そうと思い立ち、心機一転、電卓も使えないのに公認会計士試験の勉強を始める。 1年後無事合格するも、当時は公認会計士は大変な人余り状態、かなり苦労をして中堅監査法人に就職・・・。 しかし、仕事と上司には恵まれ、株式公開準備業務、国際部の立ち上げなど貴重な体験を経て、図らずとも独立。その後、事業会社のCFOや社外役員などを経験し、ブランドプリペイドカード発行事業を手掛けるなど、涙と笑いに包まれた経験を続ける。時々、当初の思惑と現実のギャップに日々苦闘と笑いを繰り返す毎日を過ごしている。 In English https://www.linkedin.com/in/kaoru-arai-28332370/

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