エストニア・Fintechの衝撃~公認会計士が要らなくなる?~

そういえば、私は公認会計士です…

今日(2018年5月2日)、銀行マンである長い友人と、私が書き始めたブログについてLineをしていた時に、ふと私は気が付いた!!
『何度も書き直した大切なブログ第1号記事をUPするのを忘れた!!』
(注意:この記事です(-“-))

新聞やネットで「アリペイ」「決済」「NFC」「仮想通貨」「生体認証」といったFintechに関連するキーワードを見ない日がなくなってもう2年ぐらい経つかもしれない。
もう、当たり前のようになってきているので、ほとんどの人は覚えていないことかもしれないけれども、4年ぐらい前までは、まだまだフレッシュで、真新しさがあったはずだ。
今や、この手の言葉の意味が分からなければ最先端のビジネスパーソンではないと思われるくらいになっている状況を少し冷めた目で見ている自分を感じている今日この頃。

「いいえ、私、一応公認会計士なんです…」

私がここ5年くらいよく使っているフレーズである。
この「一応」という枕詞もすっかり定着しているが、最低限の会計基準の改訂や監査トレンドにはキャッチすべく、年間40単位取らないといけないCPE(継続研修義務)をきちんとこなしているので、多少は謙遜の感を込めているが・・

ということで、ここ数年はすっかり決済やカード事業のトップトレンドを追いかけている毎日で、いわゆる「Fintech Key Words」にすっかり慣れ親しんでしまった私であるが、ちょっと前にネットサーフィンをしていた時見つけたこの見出しには思わず釘付けになった。

「人口130万人 エストニアから税理士や会計士が消滅した理由」

http://www.news-postseven.com/archives/20141029_283759.html

大前研一さんが2014年に書かれた記事である。
そう、記事自体は結構古い。恥ずかしながら、この記事は数か月前に偶然見つけたもので、検索キーワードは、「公認会計士」ではなく「エストニア」であった。

IT先進国エストニア

バルト3国の1つであるエストニアは、国家を挙げてITを活用して独特な国づくりをしている。日本のマイナンバー制度もエストニアを参考にしているし、Fintech全般も国家戦略で最先端を進んでいる国であるから、Fintechに多少なりとも真剣に関わった人ならばエストニアは、Fintech先進国として認識しているはずだ。
当然、私もエストニアはそのように捉えていた。
ただし、海外旅行好きの私にとっては、英語が通じて物価が安く治安も悪くなく交通網も整備されていて、ヨーロッパの中世の雰囲気を味わえるファンタジーな国でもあるという魅力も重要な要素としてインプットはされているが・・・

 

 

 

 

(エストニア首都のタリンはこんな感じです)

 

ということで、エストニアを検索して、出てきたこの大前研一さんの記事は、かなりの衝撃を受けたわけである。
なぜならば、
「私は、一応公認会計士」だからである。

「Fintechが国家戦略として進められると、税理士と会計士が消滅するっていうこと??」
咄嗟にその2つの結びつきを理解することが出来なかったし、これは深刻な問題である。公認会計士になるためには、通常は2、3年どっぶり受験勉強に専念しなければならない日本でも有数の難関資格である。私がフリーで仕事をしていても、社会の枠組みから弾き出されなかったのは、ひとえに公認会計士という資格を持っていたからである。

もちろんAIの活用で10年後にAIに置き換わる仕事の一つに、監査が入っていることは知っていたが、消滅とはかなり衝撃的な表現である。

ということで、読み進めては他のネットも検索した結果、要は、国民ID カードとcashlessの相当な浸透によって銀行口座の動きが完全に個人の経済活動と連動するようになったことと、税制の簡素化により、個人の税務申告に税理士や会計士が必要なくなったという実態であるらしいことが分かった。
つまり、会社の決算や税務申告、当然公開企業が受けなければならない監査を担う公認会計士はまだ必要とされているらしい。
別に、開店休業中の公認会計士であるし、ここは日本だし、何もそこまでショックを受けなくてもいいんじゃないの?と言われそうだが、私にはとにかくショックだったのである。

Fintechが働き方や税制までも変える!!

それは、無くなるということがショックだったのではなく、私は、公認会計士という資格があったから経験できたことをベースに、決済やカード事業に興味を持ち、公認会計士の基盤があったから、日本ではなじみが薄い海外の決済システムのエッセンスなどもすんなり理解できたという経緯があったからである。

だから、実態は開店休業中でも、年間それなりの公認会計士協会の会費を自腹で払ってまで資格を維持していた私だったわけであった。

特に最近は、仮想通貨が実体経済にもそれなりに浸透をしてきて、税務上の取り扱いと会計処理基準の整備が進みつつある。
流石に、会計基準をAIが作り上げられるようになるのはまだまだ先でしょうとも思っているわけで、Fintech先進国だからって公認会計士が消滅しないで欲しいと思う。

会計の知識は意外とFintechビジネスを理解するのに役立つと私は個人的に確信をしている。
だから、今年は、「一応公認会計士なんです」を返上して、「公認会計士なんです」と堂々と言えるようにしたいと思っている。そんな思いもあり、このブログを立ち上げようと思ったわけである。

そして、今は「Fintechって何?」とか、「ATMが少なくなってキャッシュレスが進むってことね」と、どこか他人事のように思っている多くの人たちに、FintechやAIなどのテクノロジーの進化により、働き方、旅行の仕方、普段の生活でのお金のやり取りから、お金や信用という社会の基盤となっている概念すら変わってしまうかもしれないというターニングポイントに私たちは立たされているということを、システムやITの元々は素人だった私なりに、分かり易くこのブログを書いていきたいと思っている。

今更ではあるが、これが(本当は)記念すべき本ブログの第1号記事である。

To be continued

大学卒業後、官僚として働く。NYに遊びに行った時、ウォール街をぶらついていた時の軽い閃きから、公認会計士を目指そうと思い立ち、心機一転、電卓も使えないのに公認会計士試験の勉強を始める。 1年後無事合格するも、当時は公認会計士は大変な人余り状態、かなり苦労をして中堅監査法人に就職・・・。 しかし、仕事と上司には恵まれ、株式公開準備業務、国際部の立ち上げなど貴重な体験を経て、図らずとも独立。その後、事業会社のCFOや社外役員などを経験し、ブランドプリペイドカード発行事業を手掛けるなど、涙と笑いに包まれた経験を続ける。時々、当初の思惑と現実のギャップに日々苦闘と笑いを繰り返す毎日を過ごしている。 In English https://www.linkedin.com/in/kaoru-arai-28332370/

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